老健(ろうけん)のことを知りたいですか?
この記事では、介護業界歴10年以上のだいタカが、いつも待機者がたくさんいる人“老健”についての情報やその人気のワケを、サラッと分かりやすくまとめています。
「老健っていうのは〇〇ですよ~」と、スマートに言えるようになりたい方は必見です!
老健を知るためのポイント
老健(ろうけん)と呼ばれる施設は、正式には「介護老人保健施設」といいます。名前からは「どんな施設なのか?」がわかりにくいですが、老健の”特徴”や”入居費用の目安”、”メリット・デメリット”について順番に見てみましょう。
ここで、老健の全体のイメージをつかめればOKです。
老健サービスの3本柱!
老健は、病院から入院する高齢者の方が、“家庭へ復帰すること”という目的で利用する施設です。
老健のサービスの内容は主に3つで、「医療ケア」「介護ケア」「リハビリ」となっています。各サービスのおおまかな内容は、以下のとおりです。
老健の サービス | 内容 |
---|---|
医療ケア | 医者や看護師による医療サービス。 |
介護ケア | ご飯、おふろ、トイレなどの 生活支援や身体介護。 |
リハビリ | 作業療法士や理学療法士等による リハビリテーション。 |
つまり、老健は「病院と日常生活の場の間をつなぐ施設」といえます。
利用できる人とその期間
老健に入所するための条件は以下のとおり。
- 要介護度が、要介護1~要介護5。
- リハビリが必要と判断されている。
- 病状が安定していて入院治療の必要がない。
- 感染症にかかっていない。
入所可能な期間は、3カ月~1年程度です。
3ヵ月ごと「入居を継続する必要があるかないか」を判断されます。もし、入所の継続の必要なし」と判断されたら、その老健の利用は終わらなければいけません。家庭への復帰が可能と判断されたら退所の準備を始めます。
入所や退所の判定は、面談や主治医からの情報などをもとに行われています。
入居費用の目安
入居金など、入所する時には一時金のような初期費用はありません。これは、老健が“公的な施設”だからです。
老健の費用の相場は、月額で約9万円~約15万円かかります。
特養費用の相場は、月額で約8.7万~約14.1万円だったので、特養より老健のほうが少しだけ費用が高くなるりますね。
職員の体制
老健のスタッフの職種は次のとおりです。
- 常勤医師
- 看護職員
- 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士のうちどれか1人
- 介護職員
- ケアマネジャー(介護支援専門員)
部屋のタイプ・設備
部屋は、「従来型個室」「多床室」「ユニット型個室」「ユニット型準個室」の、4つのタイプがあります。
- 「従来型個室」は、シングルベッドが1つの個室。
- 「多床室」は、ベッドが複数の数名用の大部屋。
- 「ユニット型個室」は、個室が10部屋ほどで1グループになっている。
- 「ユニット型準個室」は、区切られたいくつかの大部屋で1グループになっている。
メリット
- 「医療サービス」「介護サービス」「リハビリ」を、医師による医学的管理の下で受けることができる。
- 専門的な「リハビリ」を、医師や作業療法士、理学療法士などから受けることができる。
- 病気やケガをした時に、医療体制が整った対応をすぐにしてもらえる。
- 民間の施設より費用を低くおさえられる。
デメリット
- 老健から「退所できる」と判断されたら、老健の利用を続けられなくなる。
- 在宅生活への復帰を目的としているので、リハビリが心身に負担をかけることがある。
- 部屋のタイプによっては、プライバシーについてストレスをかかえることがある。
- “費用が安い”のに“充実したサービスが受けられる”ので、入居倍率が高い。
まとめ
老健は、“病院と自宅の間をつないでくれる施設”で、特養や有料老人ホームのように長く暮らしていく場所ではありません。
利用を検討する時は、「費用が低く入所できる」という言葉だけでなく、まずは老健の特徴のポイントを理解しましょう。
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